適性検査や適職検査の活用について
皆さんは、適性検査や適職検査というものを受けたことがありますでしょうか?
転職エージェントに相談したときや、インターネット上で受けられることが一般的かと思います。
さて、この適性検査や適職検査ですが、果たしてそれらの検査結果をどれだけ信用してよいのでしょうか。
あなたはどのように考えますか?
私どもの考えを言いますと、
1)自分の特性や能力についての結果は、自己理解や自己成長のための参考にすべき
2)職業適性や職種適正についての結果は、あまり当てにならない
1)についてですが、適性検査とは、どれも完璧にその人自身を理解できるものはなく、すべて人の一部分を把握するためのものです。特に、検査結果の項目が、高い低い、強い弱い、というように表記されているものは、あなた自身を表しているのではなく、他者と比較された結果に過ぎません。
また、検査によっては、妥当性や信頼性が担保されていないものもあります。ですので、もし適性検査を受けるならば、複数種類の検査をうけることを薦めます。その複数結果に共通する項目があれば、それはあなた自身についての何かを映し出した結果でしょうから、そこは自己理解のために参考にして、自己活用や自己成長の糧にされると良いと思います。
続いて2)についてです。そもそも職業適正という考えは、アメリカで1940年代、日本では1950年代にもたらされたもので、2つの軸で適正を見ようとしていました。1つは,職業における“作業特性”と受検者の“能力特性”が合っているか。2つ目は、職業に就きやすい人の傾向と、受検者の“興味特性”が合っているかです。
作業特性について言えば、今の時代でも、職業における共通の作業というものは当然存在しますが、多くの場合には課題解決や業務改善、生産性向上、業務品質の向上、職場づくりのコミュニケーション、などが求められますし、ITや AI、ロボットの活躍により求められる作業内容も大幅に変わってきています。
興味特性について言えば、あくまで職業選択の傾向を示しているだけであり、その職業で成果をだしやすいかどうか、活躍できるかどうかを現しているわけではありません。また、これもあくまで作業に対する興味を表していることが多く、もっと広く捉えた仕事に対しての興味とは異なります。
例えば、経理の仕事に対しての職業適正について考えると、数値の入力、数値の計算、伝票の処理などといった作業だけを見るのか、経理ソフトの選定、経費処理の対応や催促、経理課内の人間関係構築なども含めた仕事として見るのか、によって求められる能力や興味関心は変わってきますよね。
ですから、2)はあまり当てにならないと考えています。それよりも、それぞれの会社や職場での仕事の進め方や、大切にされている価値観などに焦点を当てて、それが自分のやり方や価値観と合っているかを見る方が大事ではないでしょうか。
世の中には、多くの適性検査や性格診断、心理検査が存在しますが、それらの結果を鵜呑みにせず、上手に付き合って、自己理解や自己成長に活用してくださいね。